弁護士費用の敗訴者負担

 訴訟の敗者に相手の弁護士費用を負担させるのは、一見、公平です。欧州はそうで、日本や米国は各自負担。しかし、敗訴者は簡単に払いません。そこで、最近、スイスでは、訴訟提起時に原告に被告の弁護士費用を予納させることにしました。周到な制度ですが、訴訟も減少。

 最近スイスを訪れたとき、学者は「スイスでは金持ちしか訴訟を起こせなくなった。」と嘆きました。この制度で訴訟の権利は大きく後退したのです。
 裁判制度と費用負担は切り離せません。訴訟の権利を充実させるため、弁護士費用保険など費用負担の問題に取り組んでいます。